2017年11月21日

インターネット上のプライバシー権侵害

今年1月,標記件で,最高裁判決がありました。

これは,google inc.に対する検索結果削除仮処分の帰趨を決するものですが,私も同様の事件の代理人をしており,頭を悩ませていたところでした。
上記判決の代理人弁護士の先生とも連絡をし,取り組んでいたのですが,最高裁の以下の枠組みの判断によって敗訴する結果となってしまいました。
「検索事業者が,ある者に関する条件による検索の求めに応じ,その者のプライバシーに属する事実を含む記事等が掲載されたウェブサイトのURL等情報を検索結果の一部として提供する行為が違法となるか否かは,当該事実の性質及び内容,当該URL等情報が提供されることによってその者のプライバシーに属する事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度,その者の社会的地位や影響力,上記記事等の目的や意義,上記記事等が掲載された時の社会的状況とその後の変化,上記記事等において当該事実を記載する必要性など,当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断すべきもので,その結果,当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,検索事業者に対し,当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができるものと解するのが相当である。」



この種の紛争はプライバシー権と表現の自由・知る権利の対立という構造で捉えられることが多く,憲法問題に係るアカデミックな議論となります。
私個人的には,表現の自由と雖も他者の人権を侵害しない程度で享受するものであって,プライバシー権に優越するものではない,そもそも検索エンジンは商業ベースのものであるため,営業の自由とプライバシー権の対立なのではないか…つまり,プライバシー権が優越する,と思い,そのような主張をしていたのですが,なかなか難しいです。

そもそも,google inc.はアメリカの会社であり,英訳文書をつけてやらねばならなかったりとハードルが高いです。google japanもあるのですが…

海外といえば,フィリピンにあるといわれる2ch.netの削除も骨が折れます。
国交というか条約の関係で,法的手続きが採りにくいのです。
幸い,私の場合は任意の削除に応じていただけるようになりましたので,何とかなるようにはなりました。

今は5ch.netになっていて,そのうち8ch.netになるんでしょうか?



2ch.net(5ch.net)の本家?でありそれらをコピーしているといわれる2ch.scはシンガポールにあるということになっています。
最近も仮処分申立を行い,無事削除できました。

こちらは,5ch.scにならないのでしょうかね?


と書いていてもふわふわするように,未だインターネットと司法は親和的ではありません。裁判官はそこまで仕組や現状を理解されていないように感じます。仕方のないことだろうと思いますが…

PCからスマホになり,仮想通貨が普及して…という流れに司法はどう対応していくのでしょう?
少なくとも個人的には,時代の流れに取り残されないようついていこうと思います。

もはやブログって古いですね…

posted by 水越法律事務所 at 16:54| 事務所